北陸地方を自慢します!
地方を紹介するテレビ番組の人気、北陸新幹線の開通、地方をロケ地としたドラマやアニメによる町おこし、北陸が注目される機会が増えました。それでも「なんとなく」のイメージだけで北陸を考えている人も多いはず。せっかく興味をもってくれた人たちに、少しでもこの地方の魅力を伝えることができないかと、このサイトを立ち上げることにしました。
このサイトに書いてあることは北陸地方の自慢です。あまり否定的なことや、どうしても発生するデメリットのような内容はありませんので、どうか、そのおつもりで読んでいってください。
北陸地方の街の魅力、食べ物の魅力、観光地の魅力など、つれづれなるままに紹介させていただきます。
石川県
石川県は北陸三県の真ん中にあります。3つの真ん中にあるので、なんとなく自分たちが中心であるかのように考えてしまうのが石川県に住む人の県民性です。経済面や文化面でその点は否定しえない事実でもあるのですが、一面で、北陸の外に意識が向きづらいという欠点にもなります。
東に富山、西に福井と挟まれた形の石川県は南北に細長く日本海に突き出した形をしています。突き出しているのが能登半島で、その付け根くらいの場所に県都である金沢市があります。圏域は大きく、半島部分の能登地方と、その南に位置する加賀地方とに分けられます。七尾市や輪島市、珠洲市などがある能登地方は過疎化の問題がありますが、自然が豊富で海と山の距離感が独特の魅力になっています。小松市や加賀市、能美市などがある加賀地方は、白山連峰に抱かれた肥沃な土壌が自慢です。
戦国時代から江戸時代にかけて前田家が治めた加賀藩として知られていますが、それ以前の歴史としては一向宗(浄土真宗)の門徒による一揆などもありました。白山信仰などの神道系の信仰心にも厚い人たちが多く暮らしていて、その文化は今の時代にも脈々と受け継がれているものです。神様や仏様に手を合わせて感謝する。そして、自然の恵みを存分にいただきながら文化を創って継承する。それが石川県の今の姿を形成しているのだと思います。
富山県
富山県の魅力のひとつに、富山湾の海の幸があります。地元で「きときと」といわれるのは、魚介類に対しては「新鮮でとても魅力的だ」ということです。富山の海は日本海の北からくる寒流と南からくる暖流がぶつかるところが近くにあって、湾内は「海の宝石箱」といわれるほどです。
また、富山は立山連峰という大きな壁のような山々も魅力です。実はこの山々があってこそ、そこから流れる河川の恵みで富山湾の生き物がより魅力的になっているのですが、そもそもこの山々自体が雄大な自然を感じさせてくれます。トロッコ電車や黒部ダムなどが観光地として有名ですが、名もない山あいの風景などにもぜひお薦めしたい絶景がたくさんあります。山にぐるっと囲まれるように抱かれた平地が宝箱のような海を臨みます。その形状はまるで大きな舞台のようで、自然と人間の調和の形がひとつの完成形として存在します。
富山県内を走っている鉄道から車窓を眺めると、田園地帯に点在する家々が確認できます。敷地内に風防のための大きな樹木が植えてあって、遠くの山々の裾野に広がる自然とのコントラストが美しいです。昭和初期から発展していった物づくりも文化も継承しながら、自然と共生しているのが富山県民なのです。
福井県
北陸地方のいちばん西側にある福井県は、特に若狭地方などにおいては関西圏の文化が感じられます。方言については独特のイントネーションが他の県民からいじられることもありますが、関西弁の要素が混ざっていると指摘する学者もいるようです。関西からの影響を受けているのは当然、地理的な理由によるもので、古くから畿内と北陸道を結ぶ通り道としてそれなりの人の往来があった土地です。
北部の嶺北地方は広がる山あいの地域と日本海側の男らしい風景が特徴です。三国海岸の東尋坊などはその最たるものではないでしょうか。関西からの往来も多かった古の時代から、この地域はそれなりに有力な勢力が治めていました。地形を活かした山城があったり、平野部を見渡せる天守閣があったりと、歴史文化に興味のある人にとってはかなり魅力のある土地柄です。
良くも悪くも古くからの文化や風俗を守ろうとする県民性があり、そのあたりのことはテレビ番組などでも紹介されているようです。守るべきものが文化として根付いているからこそだとも言えるので、福井にとっては無形の慣習こそが自慢になるのかもしれません。海の幸も山の幸も、歴史や文化も魅力がいっぱいなので、観光で来ようという人に対しては、ぜひ眺めの滞在をお薦めしたいです。